何のためにやるのか

難しく考えることはないかと思います。場合によっては目的が後から鮮明になったり、気が付くことも多いと思います。

まず、やって見ることが大切だと思います。

これまで5回ほど地域食堂を開催しましたが、地域の高齢者や子どもたちが楽しく食べているのを見ているだけで嬉しいです。気仙沼の防災集団移転地区や災害公営住宅で開催すれば、震災復興支援になりますし、地域自治会でやれば地域活性化支援、見守り活動支援にもなります。少しでも来てくださった方々とお話しすれば、その地域特有の問題点も見えてきます。

2019年9月の気仙沼「ウマレル」開催した時は近所の高齢者の方々が

「仮設に居たときは、いろんな人が慰問、支援に来てくれて、近所の人たちと話しすることも多くて。今災害公営住宅に住んだら、だあれも来ないから近所の人と話す機会もなくなったや」と言っていました。

このような地区で年に1回、2回でも食堂を実施すれば地域のお役に立てます。

地域食堂と子ども食堂の違い(気仙沼地域での視点)

地域食堂

対象は地域住民なので、高齢者から子どもまで。目的は地域住民の交流。なかなか外にでる機会の少ない高齢者や障害者、生活困窮者などの方々が外部と交流する場所を作る。当然、障害者・生活困窮者の方々を対象に含める場合は、特別な配慮が必要です。

特に気仙沼のような被災地では。震災復興支援の目的もあります。孤立しがちな被災者の皆さんの交流の場を作ることです。

子ども食堂

対象は子どもとその保護者。第一の目的は子どもの居場所を作ること。子ども食堂には子どもの貧困や子育ての問題が含まれていると思います。特に都市部で子供の貧困などが重要視されている場合は、週に5日とか日に2回とか、かなりの回数で開かれています。

気仙沼で定期的に子ども食堂を開いているのは、現在知る限り1か所です。(月1回、2年半継続)

不定期に開いているチームは2団体です。

 

隠れた目的

① 子どもたちや高齢者の方々の交流の場や、居場所を作るという目的が第一ですが、視点を変えると

「スタッフの交流の場、ボランティアとしての社会参加」も重要だと思います。

「お世話される側からお世話する側へ」

ある時はお世話される側でも、ある時はお世話する側に立ち、高齢者や被災者の皆さんにお世話する喜びを感じて欲しいと思います。

「自分が社会の役に立っている」そのことを知る喜びを感じて欲しいと思います。

② いろんなところで書いてますが、子育て中の若いお母さん中心の子ども食堂チームが石巻にありますが、そんなチームを創るお手伝いが出来れば、「子育て支援」になります。子育てという大切で、苦労の多い仕事をしているお母さんたちが、相互に助け合うことは、そしてそれを支援することは「地域での子育て」だと思います。

同様に地域の福祉を担うのは「地域住民」です。「地域は高齢者ばかり」という声を聴きますが、ですから「地域福祉は地域住民でおこなう」ことが大切かと。月に1回の「地域食堂」実施でも、「見守り」の一環です。その他に、地域訪問や地域イベントなどがあり、連携すれば「1週間に1回の見守り」が実現できます。

陸前高田市 子ども食堂 「たかた☆ゆめキッチン」毎月第3金曜日 関連情報

見学にお邪魔したときのメニュー

どこで開催するか

地域食堂、子ども食堂・・・自分たちが目的とする食堂の形態を決めたら開催場所を決めましょう。

(対象食数も考慮しなければなりませんが、まず30~50食とし)

条件は、ある程度のキッチンスペースがあり、できる限り無料で使えるところ。

第一候補は「地域の自治会館」や「地域コミュニティセンター」です。自治会館やコミュニティセンターは外部使用となれば有償になることが多いですが、例えば地域自治会さんと相談して、自治会イベントにして貰ったり、自治会共催として頂ければ無料になることが多いです。食数が多い場合などはそれなりのキャパシティーのある会場を考えましょう。

公民館や市の施設が比較的安く使えます(場合によっては無償で)

 

気仙沼市魚市場クッキングスタジオ、時間1100円 6個のシンクと中央のマスターシンク(調理台)

マスター調理台での先生の作業が左右のTVに映ります。

食事スペースが約20名分

食器類も充実、1100円でこれだけ使えればお得。駐車スペースは魚市場の屋上で100台以上かと

つづく